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Paris Gourmand パリのおいしい日々2

フェルメール&風俗画の巨匠展@ルーブル美術館(パリ1区)Exposition Vermeer au Musee du Louvre Paris 1er

06 mars 2017


Bonjour Maitre Vermeer.
Plus de 10 pièces sur les 36 oeuvres du maitre se réunissent avec d’autres tableaux des autres peintres de l’Age d’or de la peinture néerlandaise. Ca vaut la peine de faire la queue.
シチューキンコレクション展と入れ替わるように始まった、フェルメール&オランダ絵画黄金時代の巨匠たち@ルーヴル美術館。
フェルメールの36点の全作品中10を超える作品を一気に見られるのは、かなりすごい。

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今まで、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ウィーン、ドレスデンでフェルメール作品を見てきたけど、せいぜい1〜2点ずつ。一度に見ると、ますますこの画家の個性がくっきり際立ち、見れば見るほど面白い。
手紙、黄色の上着、アクセサリーなど、同じモチーフの見比べもとても楽しいし、天文学者と地理学者を並べて見られるなんて嬉しすぎる。

日常風景を切り取り、光と影の美しさをそれは見事に表現。何気なく見えるけど、実は恐ろしく精密に計算された構成、そして宝石や布の質感を見事に出し切る技術力に圧倒される。
ヒキで見てもよし、ヨリで見てもよし、と、小さめの作品をじっくり一つずつ鑑賞。人数制限していて要予約&さらに並ばなくちゃいけないけど、ちゃんと作品に向き合える環境を作ってくれているのはえらいと思う。

今までで一番好きなフェルメールは、ドレスデンで見た”窓辺で手紙を読む女”とニューヨークで見た”婦人と召使”。ロンドンの”ヴァージナルの前に座る女”&”ヴァージナルの前に立つ女”もよかった。今回は一つしかこなかった、二つ一緒に並べると楽しかったでしょうけれど、2つまとめてはやっぱり無理かな。
今回初めて見て、一番長いあいだその前から離れられなかったのは、ワシントンからきた”天秤を持つ女”。光の描きかた、パールの輝き、服の質感、すごすぎる。同じワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵の”手紙を書く女性”もさすがの存在感。小さな枠の中に閉じ込められた奇跡だね、、。どの絵画も写真と本物じゃ比較にならないけれど、フェルメールは特に、直に見ないと、その魅力が伝わりづらいと思う。 

フェルメールだけじゃさすがに間が持たないらしく、オランダ絵画黄金時代の他の画家(ボルフ、ドウ、メツー、デ・ホッホなど)の作品も一緒に。彼らと比べると、いかに”デルフトのスフィンクス”の絵の具の置き方や遠近法などがすごいかがわかる。
シチューキンロスに陥りかけていたけれど、フェルメールで元気を取り戻した。もうすぐピサロ展も始まるし、冬に続き春もまた、いい絵画に祝福されているパリ😊


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http://www.louvre.fr/expositions/vermeer-et-les-maitres-de-la-peinture-de-genre








by yukinokano2 | 2017-03-07 22:14 | アート

Journal de Yukino KANO, journaliste culinaire.  パリ在住ライター加納雪乃が綴る、フランス食文化を中心にした、おいしい日々の記憶。文章&写真の無断転載禁止。
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